仲介手数料は、不動産会社などの仲介業者に対して支払われるお金です。
売買契約が成立した際に、売主と借主の両方が報酬として支払います。
最近はこの仲介手数料の無料をうたう不動産会社をよく見かけるようになりました｡
しかし、仲介手数料は業者にとって貴重な収入源。
どのような仕組みで無料を実現しているのか気になりますよね。
そこで今回は、仲介手数料無料の仕組みをご紹介！
そのメリットと、注意したいポイントについても解説します。
仲介手数料が無料になるとどんなメリットがある？
仲介手数料を無料にできる理由
法律によって、仲介手数料は上限が定められています。
その上限は3つの区分に分かれており、物件価格の3～5％ほど。
3,000万円の物件だと105万円以上かかる計算となります。
では、この高額な手数料をなぜ無料にできるのでしょうか。
理由は大きく分けて2つあります。
ひとつめは、不動産会社自体が売主のケース。
売主から依頼を受けて仲介するというプロセスがないため、必然的に仲介手数料も発生しません。
そしてもうひとつは、売主からのみ手数料を請求するケース。
早期に売買取引をまとめたいときなど、集客を重視して手数料を無料にすることがあります。
仲介手数料が無料になることのメリット
この仲介手数料が無料になると、どんなメリットがあるのでしょうか。
まず一番大きなメリットは、初期費用が大幅に抑えられること。
不動産売買は、人生の中でも一番大きな買い物となる方がほとんどです。
費用はできるだけ抑えたいものですよね。
仲介手数料が節約できたおかげでリフォーム箇所を増やせたり、新しい設備を入れることもできます。
また、ワンランク上の物件購入を検討することも可能。
買主にとって非常にありがたい仕組みといえます。
仲介手数料無料にはこんなリスクも！覚えておきたい注意点
では、手数料無料の物件を検討する場合、どのようなリスクが考えられるでしょうか。
不動産会社が売主の場合
不動産会社が売主のケースで考えると、その物件のみを猛烈にプッシュされる可能性があります。
業者は物件が売れなければ収入ゼロのため、他の物件と比較させてもらえないという懸念も。
また、売主と直接やり取りする形になるため、価格交渉も難しくなるでしょう。
仲介している物件で手数料ゼロの場合
もっとも気を付けたいのが、業者が仲介しているにもかかわらず手数料ゼロとなっているケースです。
この場合、値下げしていたのに買主にはもとの価格を伝えており、実はちゃっかり手数料を取っていた、ということもあります。
また、悪質な業者の場合、他の名目で高額な手数料を請求される可能性も。
仲介手数料ならば法律の上限がありますが、他の名目で請求されたために結局高くついてしまったという例もあります。
場合によっては仲介手数料を支払った方が安心だということも覚えておいてくださいね。
売主の立場で考えられるリスク
仲介手数料無料で物件の売り出しを依頼した場合、積極的に売り出してもらえない可能性が高くなります。
このため売却期間が延び、最終的には値下げされてしまうリスクも。
結果的に損をしてしまう可能性も否定できません。
まとめ
不動産売買において、仲介手数料無料の物件はメリットやデメリットもあることをご紹介しました。
おトクだと思っていても、思わぬところで落とし穴にはまってしまう可能性があります。
大きな金額の取引となるので、損をしないようしっかりとした知識を身につけて臨んでくださいね。
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