マイホームの購入を検討されている方のほとんどは住宅ローンを組むことになります。
でも住宅ローンをどこで組めばいいのか、頭金はいくら出せばいいのか自分は素人だからわからない。。
ネットで検索してみようと数多くの住宅ローンに関してのブログ記事を見てここにたどり着いていただけたかもしれません。
そこで今回は住宅ローンに関する疑問について住宅ローンアドバイザーの視点からお伝えできればと思っています。
本日は第3弾です。
■3.金利はどれを選ぶ?■
ご質問者様C:住宅ローンは全期間固定金利、期間選択固定金利、変動金利があり、どれを選べばいいでしょうか?
回答:住宅購入の際、多くの人が考える点ですが、住宅金融支援機構が行っている「民間住宅ローン利用者実態調査(2020年11月)」によりますと、62.9%もの方が変動金利を選んでいます。全期間固定型は12.6%です。個人的にびっくりしたのですが、24.5%もの方が固定金利期間選択型(固定期間5年、10年、20年など)を選んでおられます。なぜ変動金利を選ぶ方が多いのでしょうか。まずは、各金利タイプの特徴を見てみましょう。
1.全期間固定金利型
フラット35(住宅金融支援機構)に代表される住宅ローンです。決済した時点の金利がローン期間中ずっと固定されるタイプになります。市場の金利が上がっても下がってもローンの金利は変わりません。将来にわたって変わらないので安心はありますが、金利は他の商品と比べて一番高くなっています。
また最近はフラット35Sという商品も出ており、住宅金融支援機構が認定するエコ住宅なら5年ないし10年間金利が0.25%下がる商品もありますが、下がる前の元の金利で計算して返済可能かどうか見るようにしましょう。
将来にかかるコストを確定させたい方、勤務年数が1年未満の方、独立されて日が浅く、他の金融機関での借り入れが困難な方にお勧めです。
2.固定金利期間選択型
借り入れた当初に選択した一定期間、金利を固定するタイプです。多く使われているのは10年固定、20年固定金利ですが、他に2年固定、3年固定、5年固定などもあります。基本的に固定期間が長いほど金利は高くなります。固定期間が終了すると自動的に変動金利になりますが、再び固定金利を選ぶこともできます。変動と全期間固定の間をとった中途半端な選択になります。10年後のローン減税が終わったら全額返済する方にお勧めします。
3.変動金利型
変動金利は字のごとく金利の見直しがあるタイプです。年に2回金利が見直されます。しかし5年間は返済額の変更がありません。6年目から返済金額が変わる可能性がありますが、返済額が大幅に増えることを防ぐために、返済額の上昇は元の返済額の125%までとなります。
将来繰り上げ返済して借入年数を短縮して金利の上昇リスクに備える方、将来も金利がフラット35などの全期間固定金利を上回ることがないと考える方にはお勧めです。
※ちなみに私は全期間固定金利を上回ることはないと考えて変動金利でがん特約のついた団体信用生命保険で契約しました。
上記図の通り、1990年代のバブル崩壊、2005年頃からの景気回復、2008年頃のリーマンショックなどの景気動向に左右されて金利や長期プライムレートが上下していることがわかります。しかし、2013年頃からのアベノミクスによって景気は上向きになりましたがマイナス金利政策によって住宅ローンでも固定金利は下がり続けました。
一時期フラット35の金利が1%を切ったこともありました。その頃は安心の全期間固定で超低金利ということもあり、私もお客様に全期間固定をお勧めしていました。
2021年6月現在はというと、フラット35で1.61%、三菱UFJ銀行の変動金利で0.475%、10年固定が0.64%となっています。
4000万円の借入をしたとすると
フラット35Sが当初10年間月約11.9万円、10年目以降月約12.3万円総額約5136万円
変動金利が0.475%が変動しなかったと仮定すると月約10.3万円、総額約4342万円
10年固定も変動なしと仮定して当初10年間月10.6万円、10年目以降月約12.0万円、総額約4891万円
となります。
変動金利でもし10年後に500万円を繰り上げ返済した場合期間が5年短縮されさらに50万円程支払総額も少なくなります。
※繰り上げ返済をするべきか否かに関しては後のブログ記事で取り上げます。
上記図を見ていただくとわかるように変動金利は1995年頃から2020年の25年間で一番変動の少ない商品となっています。
固定金利は景気に左右される長期プライムレートに合わせて変動します。長期プライムレートがぐんぐん上昇すると後から短期プライムレートもあがりそれに合わせている変動金利も上がることになります。
人口減少、コロナ禍、アメリカ依存の日本がこの先、景気がぐんぐん上昇することはあるのでしょうか?
もっと詳しく住宅ローンについて知りたい方、住宅ローンを借りやすくする秘訣を知りたい方はエムワイホームまでご連絡ください。